きっかけは、施設を運営してわかったソフト部分の課題
――― 三菱養和会様は色々なスポーツ施設を運営されているとのことですが、もう少し詳しくお伺いしてもよろしいでしょうか。
田代様:
三菱養和会は設立以来、基本的には三菱グループ社員の福利厚生としての役割を担って運営していますが、同時に公益財団ということなので、スポーツを中心として地域住民の方にも施設をご利用いただいており、近隣にお住まいの方や幼児から中学生までが参加できるスポーツスクールなどを運営しています。
サッカー、水泳、体操、テニス、それから武道関係、そういったもののジュニアスクールを運営していますね。
――― 多種多様なスポーツがこちらで行われているんですね。
田代様:
一番初めに建てられたのは、埼玉県にある戸田艇庫という施設なのですが、1964年の東京オリンピックのボート競技のために建てられたもので、オリンピック終了以来、艇庫として使用している歴史のある施設です。
――― 警備業もオリンピックにゆかりが深いのですが、三菱養和会様の有する施設も、そのようにオリンピックにゆかりがあるんですね。
設立・運営の目的として、「スポーツを通しての人間の修養」というものがあるそうですね。
田代様:
設立当時、三菱グループの設立記念で何か事業をやろうというという流れがあり、はじめは社員の健康のために病院をつくろうという考えがあったようです。
しかし、病気になってから手当てするのではなく、病気にかかる前に健康な身体をつくることも大切ではないかとの考えから、結果として現在あるようなスポーツ関連施設を建てるに至りました。
――― 予防のために何かできること、ということで設立されたのですね。
その当時は新しい考え方だったかもしれないですね。
三菱養和会様とのお付き合いは20年以上になるのですが、私たちにご依頼いただくことになったきっかけについてお話いただけますか。
田代様:
約25年前、東京にある巣鴨スポーツセンターがリニューアルオープンしたんですね。
本館にプラスして、新館もつくり、より大規模になってスタートしました。
そうして運営してしばらく、ソフト部分の運営の課題点が見えてきたんです。
基本的には会員制の施設なんですが、ジュニアスクールも開講しているため、保護者を含め不特定多数の人が出入りするんです。1日あたり2000人以上の方が出入りしていると思います。
リニューアル時には、警備という考えがなかったのですが、後追いで安全管理の必要性を意識し、警備をお願いをしようという流れになりました。
――― 実際に施設を運営してみて、さまざまな課題や心配のお声が上がってきたんですね。
警備を外部に依頼することの意味をどのようにお感じですか。
田代様:
施設周辺には駅や商業用施設があるため人通りが多い環境です。
基本的には会員制施設であるものの、不特定多数の方が訪れる可能性があるなかで、警備員の方が立哨や巡回をしてくれることによって、危険を防ぐ「抑止力」になっていると考えています。
――― 施設を利用している方にも、外部に対しても、目に見える形で安全を表現できるということですね。